ーケアマネジャーの視点からー
「家に帰りたい。」
施設で生活されている利用者様から、よく聞かれる言葉です。
特に認知症のある方の場合、この思いは日々繰り返し表出されることがあります。
その言葉に、私たちはどのように向き合えばよいのか。
ケアマネジャーとして日々考えさせられる場面でもあります。
「帰りたい」という思い
帰宅願望には、様々な背景があります。
・慣れ親しんだ環境への安心感
・家族と過ごしたいという思い
・今いる場所がわからない不安
その言葉の奥には、利用者様のこれまでの生活や大切にしてきた時間が重なっています。
まずは、その思いを否定せず、受け止めることを大切にしています。
多職種での関わり
帰宅願望への対応は、一人の職員だけで抱えるものではありません。
介護職は日常生活の中で安心できる関りを重ね、
看護師は体調面からの生活の安定を支え、
リハビリ職は活動の機会を広げます。
ケアマネジャーは、そうした多職種のかかわりを整理しながら、利用者にとって安心できる生活環境を整えていきます。
その人らしい生活を考える
すぐにご自宅へ戻ることが難しい場合もあります。
しかし、「帰りたい」という思いの背景を理解することで、施設での生活の中にも安心できる時間を作ることができます。
例えば、
・昔の話を一緒に振り返る
・ご家族との面会の機会を大切にする
・日課や役割を持っていただく
小さな関りが、安心感につながることも少なくありません。
ケアマネジャーとして
帰宅願望は、単なる「問題行動」として捉えるものではなく、
その方の人生や思いを映す大切な言葉だと感じています。
利用者様の思いに寄り添いながら、
施設での生活が少しでも安心できるものとなるよう支援していくことが、私たちの役割だと思います。
おわりに
ケアマネジャーは、利用者の「これからの暮らし」を一緒に考える仕事だと感じています。
その方がこれまで歩んできた人生を大切にしながら、
これからの時間が穏やかに過ごせるよう、支援を続けていきたいと思います。