当センターについて

在宅医療センターの概要

今日本では急速な高齢化と同時に多死社会という問題が深刻化しています。高齢者の医療ニーズの増加が医療費の高騰の一因になっています。しかしそれに対応すべき医療機関や介護福祉施設数が不足しており、今後その受け皿として在宅医療が期待されています。実際、在宅療養を希望される患者さんは多くおられます。国や県では、医療、介護、福祉が連携を取りながら地域包括ケアシステムの中で地域住民の健康維持を図ろうとしています。その中で在宅医療は特に重要な役割を担っています。いくつかの課題はあるものの、それぞれの地域や家庭の実情に沿った在宅支援が必要とされています。

当センターの取り組み

在宅医療の魅力は、入院・外来診療とは異なり全人的なサポートが時間をかけてできることです。平成25年4月に当センターが開設され、現在訪問看護ステーションと合わせて医師3名、看護師7名で活動しています。訪問診療の患者さんは約70人、訪問看護の患者さんは約45人です。必要な医療や看護を提供することで安心して在宅療養を送っていただけるように努めています。血液検査はもちろん、簡易超音波検査、心電図検査など積極的に行っています。また、他職種との連携(顔の見える関係つくり)をはかるために、カンファレンスや、検討会、研修会などに参加し情報交換を行っています。

当センターの特色

  1. 訪問診療専門のセンターである
  2. 24時間365日対応可能
  3. 病院の一組織として位置づけされている
  4. 訪問診療と入院診療が連続して行なわれるため主治医機能も維持される
  5. 緊急時に後方支援病院が容易に確保でき、病院外来や病棟との引継ぎがスムーズに行える
  6. 退院時に必要な支援の確認や情報収集ができる

課題

  1. 医師、看護師の人材不足
  2. 必要とされるサービス内容と、提供可能な医療・看護・介護・福祉資源のミスマッチ対策
  3. 他職種間との連携システムの構築
  4. 地域住民への周知啓発
  • 熊本大学医学部附属病院協力型臨床研修施設 球磨郡公立多良木病院
    熊本県球磨郡多良木町大字多良木4210
  • 地域と共に
  • 日本医療機能評価機構認定